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「Yo・Chi・Mu!」 … 著:あずき
 このSSは、河下先生や作品「いちご100%」「初恋限定。」に対するパロディがふんだんに入っています。一部キャラクターのイメージも著しく崩壊しています。あくまで、ネタをネタとして笑い飛ばせる方のみお読みください。































(うん…?な、何?…何、何!?

急がなきゃ!ま、ち、遅刻する!!

って、何の遅刻?そ、それでも急がなきゃ……!)

 急いでいます。とにかく私は急いでいます…。
 でも何処か現実じゃないようで、それでも急いで走っています。
 でも、わ、私、何処に向かっているんでしょう?


「ふーん…貴方が今度のあたしの系統に志願ですか…。」
「どうしましょう?超ブラコンの妹というのはなかなかいいように思うけど。」
「うーん、ちょっと髪型がストレートなのはよくないかな。あたしもそうだし、過去には他にも一杯いるし。」
「じゃあツインテールか…ツーサイドアップで、どうかな?」
「それだったらお兄さんの事考えているとツーサイドが上がるとかどう?」
「あ、それ面白そう。」


 つ、着いた…こ、これは何処?学校?
 雪ノ下じゃないよね…「泉坂高校」?…って何処の高校なんだろう?


「で、土橋りかさんは…卑屈で肝っ玉の小さい彼氏持ちのスポーツ少女…か。」
「うーん、結構面倒いよ、そういう彼氏持ちの設定って。あたしも経験あるけど、やってるとイライラするよー?ねぇ?…城さん。」
「あたしは付き合ってないし、そーゆーの言わされなかったけど、実際は本当イライラしたよー。」
「だーよね〜。やーってらんないよねー実際にゃ。」

 ハァハァ…!階段を駆け抜けると、そこにあったのは…、

“河下水希新作ヒロイン面接会場”

 な、なにこれ〜〜〜〜!??
 え?え?え?え?な、何なの??かわ・げすい・きしんさ…違った、かわしたみずき?しんさく?
 わ、わけわかんないよぉ〜〜!!それにもうとっくに始まってるみたいだし!
 か、完全に遅刻!!?で、でも開けなきゃ!

「それじゃあえーと、次回の新作のヒロインは、有原あゆみさん、別所小宵さん…、」
「それから補欠で、不動宮さん、久間さん、以上10名が採用となります。」

 ガララララッ!!
 え?こ…これは…?え?あ、あゆみちゃん!小宵ちゃんも!良かったぁ〜安心し…、
 は!め、面接?!だ?だれ?この二人のヒト…黒髪のストレートのヒトに、金髪ショート?
 高校生みたいだけど…この二人が面接官!?

「遅刻ですか?」
「…とりあえず、今採用の10名の方は別室でお待ちください。」

 え?えええええ?!!
 ちょっとあゆみちゃん、待って!置いてかないで!小宵ちゃんも名央ちゃんも!
 そ、そんなぁ〜!!!

「で、遅刻ですか?」

 は、はい!すみません!私ドジで…。

「ドジッコ属性ね。それはいいんだけど…大切な採用試験に遅刻は頂けないですね〜。」

 ご、ごめんなさい!!

「お名前は?」

 あ、安藤、安藤そあこです!

「ふーん、安藤さんね。いーい?今回の試験は私達“河下水希ヒロイン”の大事な仕事の引継ぎなのよ?だから私達前作のメインヒロイン二人が試験官として面接してるの。生半可な気持ちで来られたら困るの。」

 ほ、本当にすみません〜〜〜…。で、でもなんだろそれ…。

「この仕事も結構大変だから。あなた大丈夫?パンツとか裸とか堂々と出せる?」

 ひえ?!そ、そんな仕事なの!!?
 で、でもやんなきゃならない、やんなきゃならない気がする!な、なんでか知らないけど。
 が、頑張ります!頑張りますから!!

「う〜んそうは言っても…採用は補欠を入れて10名決めちゃったからねぇ。」

 さ、さっきのあゆみちゃんとかですか?

「あ〜あのコはなかなかスジがよかったね。縞パンで、うさうさパンツも履くってノリ気だったし。」

 じゃ、じゃああたしはいちごのパンツで…。

「プッ!…安藤さん、それ前作の私達がやってたから。」
「事前情報位、確認しておきましょうね。」

 え、そ、そんなぁ〜…ど、どんなパンツでもいいです!Tバックでもいいですし!
 ってな、なんなのこの会話…はずかしぃ〜〜〜!!

「安藤さん、Tバックってタイプの顔じゃないと思うよね?西…さん。」
「なんかこう、ガツンと来るインパクトが欲しいよね?」
「んーじゃあ、王様のパンツってのはどう?」
「なにそれ?」
「ホラ、裸の王様ってのあるじゃない?」
「ああ、服を着てるつもりが着てないって話。さすが、文学少女の東…さんらしい発想ね。」
「あれみたいなの。」
「つまり、“ぱんつはいてない”って事ね。」
「でも、仕立て屋に騙されるみたいなのは、現代の中学校設定じゃ厳しいかな?」
「そこは、ドジッコらしいから、自分でパンツ履くの忘れるってのでいいんじゃない?」
「え?それちょっと不自然すぎない?」
「いーんだって。あたしなんか公衆の面前でパンツの柄教えるのが初登場だったよ?あれも学校一の美少女がする事かぁ?」
「そ、そうだったね。じゃあ、“はいてない”コって事で。」
「どーせならブラジャーも着けてない方がよくない?」
「あ、いいね!“はいてないし、つけてない”コね。」
「ノってくれば、今『と●ぶる』で波も来てるし、ついに乳首解禁もしてもらおっか?」
「そ、それはどうだろう…でも凄いといえば凄いね。」
「それに、ここへも遅刻してきた事だし、遅刻が原因ではいてなくても履き直す訳にもいかないってな展開なら…。」
「ああ、登校して恥ずかしさに苛まれる、と。…ちょっと向井さんっぽいカンジかな?」
「そんなのかな?という事で安藤さん、どうかな?これだと別枠で採用しない事もないけど。」

 え?えええええ???下着はいてないこ?!乳首解禁!?
 わけわかんないし、そ、そそそそそんなの…
 で、でもやんなきゃ!やんなきゃいけない!
 や、やります!やらせてください、はいてないし、つけてないコ!!

「そ、じゃあ決定ね。」
「よろしくお願いね〜。」

 は、はい、頑張りま…、
 あ、あれ?なんか突然周りが歪んで…。




「…あれ?夢か……。ヘンな夢だったなぁ。学校行く前にシャワー浴びよ…。」


「そあこ!朝からいつまでお風呂に入ってるの。今日もまた遅刻しちゃうわよ!?」
「きゃーっ!ホントだやばいっ!!」


※「限定少女。」に続く…。